訴えを聞かれる方

万代恒雄

今日のみことばです。詩篇140篇12節を読みましょう。
「私は知っています。主は悩む者の訴えを支持し、貧しい者に、さばきを行われることを。」

神様は悩む者の訴えを支持してくださるお方だと聖書は言います。
家庭の中でも社会の中でも、この頃はいろいろな悩み事が増えているということを私達は知っています。

では、なぜ悩みが増えているかというと、それは悩む者が自分の訴えを支持してもらえないというところにあると思うのです。小さい子供でも自分の要求を通して欲しいとの願いがあります。ですから、自分の訴えを支持してもらえないことから問題が起き、争いが生じてくるのです。唯一、神様だけがそのような問題を解決してくださるお方だと、聖書は単純に宣言しています。

ある所に講演に行った時、市の児童福祉課の課長さんからお聞きした話があります。「最近は変な電話がかかりますよ」と言われて、次のようなことを話してくださいました。

「あるご婦人が、『女一人で子供三人育てていますが、毎月どれくらいのお金を市がくださるでしょうか』、と言われるのです。そして、P・T・Aの会費、その他の税金など、といろいろ詳しく聞かれるので、『ところであなたは離婚されたのですか』と尋ねると、『いいえ、離婚はしていません』と答えたのでびっくりしました。」と。

離婚する前に、ご主人の知らない所で、離婚して生活するのにどれくらいお金が入るかということを計算しているのです。恐ろしいことだとも思えますが、一概にはそうも言えないかも知れません。なぜならば、日常生活の中で、いろいろな訴えを誰にも聞いてもらえない悲しい女性の心が、そういう反逆の思いを起こしたとも言うことができるからです。

とにかく、私達は、自分の心の重荷、悩みなどを聞いてもらえるところを持っていないと惨めではありませんか。

私は、日々の生活の中で、神様に語る、神様に訴え、聞いていただくという時をしっかり持つようにし、その時間を喜んでいます。
自分の今日一日の心の悩みを吐き出しておいてから眠ることができるとは幸いなことです。多くの悩みのゆえにぐっすり眠ることができないと言う人も現代には多いのです。だからといって、神様という方を信じないでただ悩みを吐き出すとしたら、それはむなしく、あなたは独り言を言っていることになってしまいます。
神様を信じて、自分の悩み、訴えを神様の前でそのまま申し上げるならば、神様は聞いてくださいますから、平安の内に休むことができるのです。そして、新しい次の日の活力が与えられてくるのです。

信仰を持つことを、難しく考えないでください。
イエス・キリストを信じる信仰は、そういう力を日々私達に与えてくださると私は心から信じているし、また実際にそれを経験し続けて来ました。

あなたも、悩みが全くないとは言えないでしょう。その悩みをどのように処理されていますか?お酒ですか?遊びですか?しかし、それらは根本的な解決ではないので中途半端です。
本当の神様は、あなたの訴えを聞いてくださる方です。神様を信じ、悩みや苦しみを訴えて、全部話して解決されて、喜びに満たされようではありませんか。

(放送メッセージより)